駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2012年9月23日日曜日
九月句 (六)
九月二十二日
いなびかりこの昏冥の国谷に
秋湿り靴の起毛のわだかまり
数珠玉と見れば集めし頃ありき
草の実を秋の子どもに譲るべし
貝割菜秋のものとは知らなんだ
秋場所や夕空凄き結び頃
茸狩まあ関東はやめておけ
砧打つ宵といふものある昔
鹿威し酔ひ足りぬ店の中庭に
秋簾老いとは何処あたりから
信じ得るもののひとつに秋の空
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