雨が来るようだ
西から
南からも
豪雨になる場所があるかもしれないと
うるわしいような気持ちで
そんな予報を聞いている
豪雨をもたらす雨雲の接近に
まるで生まれかわりでもするような
はげしい喜びのつきあげを覚えながら
気温も高いままだろう
さらに高くなり
ゆたかな湿り気が流れ込むだろう
そんな予報を聞きながら
孵化する前の卵の表面のような
内側からの罅のひろがりを感じている
これまでの自分など
これからの自分には
古びたそんな殻に過ぎず
まだまだ内側から湧き出て膨張していくものが
近づく雨や気温の高まりとともに
変態を遂げていこうとしている
語る言葉に言葉をなめらかに
あるいは
ぎこちなく
次々とくり出し続けて
一文一文の長さを延長していくべき時
長い長い弁舌のひとりごとを
古びた殻をまだおずおずと纏ったこれからの自分に突きつけながら
豪雨をひき起こすべき時
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