2013年9月11日水曜日

二十三歳のわかれ


a lyric





急に終わっていくね
なにもかも
うまくいっていたようなのに
どこかで
ムリをしていたのか
いつのまにか
それが
示しあわせたように
はずれ出して

小さなことばの
どれもが
みごとなまでにずれ合う
牙となって
おたがいに刺さる
じゅうぶんに成長したどうしなのに
やわらかい
こころの肌と肌のあいだに
こんなに
たくさんの砂利が
つぎつぎと
混ざり込み続ける

じゅうぶんに成長したどうしなのに
そして
まだ若いのに
なにもかも
うまくいっていたようなのに
ぼくらの海のなかで
もう海水は
砂を押し流してくれない
ぼくらの草原では
もう砂埃を吹き払ってくれない
やわらかい
こころの肌と肌のあいだに
牙となって
おたがいに刺さる
ことばも
相手への思いも

急に終わっていくね
磁石のように
つよく引きあって
なんの疑いもなかったのに
いっしょに
なり過ぎていたのに

いつのまにか
同じ極になるほど
いっしょに
なり過ぎていたかな
同じ極が
反発してはじけ飛ぶように
それほどまでに
いっしょに






                 

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