どんなものが詩で
どんなものはちがうか
そんな馬鹿な議論を
馬鹿と思われているのも知らず
平気でしている馬鹿が
あとを絶たないが
大詩人と呼ばれる人の
全集のなかにさえ
詩もあれば詩でないものも
いっぱいあるし
三文詩人と蔑せられる人の
ホチキス綴じ詩集のなかにも
詩でないものもあれば
詩もいっぱいある
…といった
事情のものが
詩だし
どんなにいい詩だと思えたものも
文科省認定教科書に載ると
たちまち
詩でなくなるような
生きのいい
逃げ足の速すぎる
透明のウナギの子みたいなのが
詩だ
ほんものの
で
それについて
感想を何百字以上書いてこいとか
作者の感動はどこにあるのかとか
作者はどんな意図をどう表現したかとか
毎週
毎週
質問してくるんだ
学校というところは
ろくに詩も書けない
詩でないものを書く悪戯っ気もない
勇気もなければ気力もない
教員たちが
よってたかって
アンチョコを見ながら
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