あなたの本当に親しいひとが死ぬまでは
あなたには死はわからない
親しいそのひとは
あなた自身のあちこちのかたちをじつは支えてきていて
そのひとの死によって
あなたのあちこちが崩れ出すのを
あなたは経験する
けれども
親しいそのひとの死によって
あなたは死などないのだともわかる
もうどんな声をかけ思いを投げかけても
そのひとからは声は戻ってこない
それが死ということで
あなたはそのひとの応えも答えも
これからはひとりで演じていくことになる
そうしていくうち
なにもかわっていないことに
あなたは気づいていく
そのひとが答えてきた程度のことばなど
あなたの意識は容易に作ることができ
もし今をひとりだというなら
そのひとが生きて返してきていた時でさえ
あなたはひとりだったと気づく
そう
あなたがあなた自身を意識する時には
あなたはつねにひとり
目の前にそのひとがいようと
いまいと
あなたがあなたを自覚する時には
あなたは永遠にひとり
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