2014年7月17日木曜日

悪人について


  
悪人というものが
たしかにいる
自然界の一要素のように
元素のように

幸運もしくは
偶然から
出会ったことのない人々が
のんきに言う
誰とも仲よくとか
話せばわかるとか
はては
平和とか
子どもじみたことを

強度の劣等感から
悪人の自我はおのずと
濃厚に練り上げられ
あらゆる他人への憎悪と見下しと
表面的な媚びへつらいとを
交互に表出する
すこし見ていれば
これはすぐに識別できる

悪人にとっては
他人はみな貶めの対象か
利用や搾取対象で
たいてい
爬虫類のような目をしている
他人の隙を
一瞬も逃すまいと
細く鋭く狙っている
人界でも最も低いたぐいの比較の闇に
会話や心理を引きずり込まれ
蔑みや偉がりを
次々と繰り出されるので
彼らに少しでも関わった後では
妙に不愉快になっていたり
時間を無駄にした思いに苛まれたり
心が疲弊していたりする

ありふれた
目にとまりやすい
通俗的なブランド物を
これ見よがしに
ちらつかせていたりする
石の輪を幾つも
手首に巻いていたりもする
悪波動を容易に貯め込む
なんとかストーンは
身体に付けるのは厳禁だが
運を引き寄せるために
そのたぐいのものを
いろいろと身につける
運を引き寄せたいという思いが
その人物に運のない証拠で
ストーンが本当に帯びるのは
運のない状態と心境
運を引き寄せたいという
永遠の欲望
これによって
不可視の世界の同族たちと
ひろく密につながり合い
霊体はいろいろな不満と不幸に
いつまでもいつまでも
漬けられ染められることになる

霊力が少ないのなら
こういう連中にはかかわらず
ただ距離をとるのが
もっとも賢明
十分な霊力があっても
物質界に派遣されている以上
時間もエネルギーも限られているから
やはりかかわらずに
ただ距離をとるのが
もっとも賢明

したがって悪人たちは
この人界にはびこり続けるが
人界は界の中心ではない
ふいに紛れ込んだ場末の小路が
闇やゴミで溢れていようが
わたしたちはそこを
そのままにして去れば
いいだけのこと




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