2014年10月26日日曜日

わたくしはまたこの畔に戻ってこよう





(実体の希薄な馬鹿蒙昧のまわりに
(肉がずどずどくっ付いたような連中ばかりの人界で生きるのは
(ほんとうは
(ほんとうに
(とんでもなくむずかしい
(唯一の生き抜け方は
(なにひとつ本気には受け止めないこと
(誰もかれもが流されているだけで
(誰もかれもがまわりに合わせようとしているだけだから
(ほんとうに物を考えているやつなんかひとりもいないと知って
(それに、物を考えるのと行動するのとはぜんぜん違うことだと
(くりかえしくりかえし確認もして
(それ相応に
(そうですねそうですかホゥそうなんですかヘェそうですか…
(と対応していればいい
(社会なんてそんな曖昧でいいかげんな空間
(国家なんてさらに物語をごたごたブン並べたテーマパーク
(どうひっくり返そうが
歴史の転換点!
(で終わる
(いかに次の維新をでっち上げるか
(いかに次の戦争を準備するか
(いかに次のニュー大和朝廷を拵えるか
(ただそれだけのこと
なにもかにもがくだらないくだらないくだらないくだらない
(くだらないくだらないくだらないくだらないくだらないくだらない
(くだらないくだらないくだらないくだらないくだらないくだらない
(くだらないくだらないくだらないくだらないくだらないくだらない
(くだらないくだらないくだらないくだらないくだらないくだらない
(くだらないくだらないくだらないくだらないくだらないくだらない
(くだらないくだらないくだらないくだらないくだらないくだらないのだ
(〔ワタクシニハ同じ表現をやたらと並べたがる癖があるナ… わかってるよ わかってやってるんだ、なにもかも…〕


縹渺たる
湖面を
音もなく行く舟
あれに
もし乗って行けたら
とも思うが
今ここにいる
畔の喜び
そういうものもあり
わたくしは
これに留まる
白鳥が
一羽
線を引いて
遠ざかっていくが
また戻ってくるだろう
林に行き
貧村の寂しい畑をめぐり
山のふもとの
竹林の静寂に耳を洗って
わたくしはまた
この畔に
戻ってこよう




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