2014年12月30日火曜日

触れても感触さえ得られない鏡




わたしのほうからだって見ている
見られているのに安住していると思ったら間違い
人の視線を惹くロボットを投じて
それを見る人びとを見ることを続けている
ことばを見ながらことばを読んでしまう人びとを見る
その人びとを見るじぶんを見る他からの視線をたえず消しながら
亡霊のように
亡霊のうちでも最も見定めがたいものたちのように
いわば触れても感触さえ得られない鏡のように






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