2015年4月10日金曜日

まだまだふらついていくよ




どう生きるべきかなど
遠い冗談のような
砂糖菓子じみた問い
どう死ぬべきか
とだけ問うているよ

精神にもなれず
思いにもなりきれぬ
枯草色の気持ちが
はっきりしない色のまま
JRに乗っているよ

暮れ方の窓ガラスに映る
顔らしきものが
ひょっとしたら
光学的には自分のようなもの
かもしれないよ

正直なところ
自分であってもなくても
かまわない透けた影
どう死ぬべきかさえ
どうでもいい他人事だよ

電車ばかりはいつも
ぐんぐん進むよ
名も知らぬ人々ばかりが
まるで時代や世の中のように
わさわさと群れているよ

自分というお荷物を
こんなに重く着膨れて
夕暮れから夜
夜から深夜
まだまだふらついていくよ




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