よその家のガレージの
ちょうど真ん中へん
ちょうどいいところに
白と茶の混じったネコが
ちょこねん
という
いい感じで座っている
ちょこねん
という
その感じがよくて
―おい、おまえ
―いい感じで座っているな
―サマになっているな
と伝えたくて
舌先で
―チョッ
―チョッ
と鳴らしたら
奥の暗いほうへ行ってしまった
―なんだ、行ってしまって…
とも
―おいおい、逃げるなよ
とも思わなかったが
まだまだ
自分のネコ修行は足りんわい
としょげた
年季を積んできたように思っていたが
せっかく舌鳴らししたのに
奥の暗いほうへ
ネコが引っこんでしまうようでは
まったくもって
なさけない
ネコの
ちょこねん
に
とんでもなく
かなわない
まったくもって
かなわない
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