2015年9月1日火曜日

動きと感知できないほどの

  
曇り空や小雨が続いてきた日々の或る午後
世界が一瞬に変ったかのような晴れ間が広がり
…たぶん連日の雨で大気もすっかり洗われていたのだろう
つよい陽光があたり一面に落ちてきて
あらゆるものを色あざやかに輝かせ
小さな水の玉を澄んだ極上の宝石にした
短い手紙にさっと目を通すほどのわずかの時間のことだったが
遠いもの近いもの
草も木も家も道も震えた
動きと感知できないほどの大きすぎる導きに包まれているのを
もう引き返しようもないほど思い出してしまったから





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