白い紙をひろげる
昨今なら新規ページをパソコンで開く
そこから
分かち書きの詩形式は書き始める
わたしはここで
生活のあれこれや
生活にまつわる考えのあれこれ
感情
感慨
喜怒哀楽
それらを書くまいと必死に努める
そのままでは書くまい
素材として使うのはしかたないとしても
本当に感じていること
考えていること
主義主張の真実のところ
そんなものは
断じて書き表すまいと努める
ことばはフィクション
単語そのものがフィクション
それらを使って書くのだから
書くのは嘘っぱちでなければならない
仮に血迷って
真実なんぞ書こうと思ったところで
選別し
整理し
簡潔に
わかりやすく書こうとした時点で
すべてはフィクション
新聞も報道番組も
ドキュメンタリーも
なんであれフィクション
ならば
はじめからフィクションだけ
書こうとしたほうがいい
他のことは
ことばにはできないのだから
一見生活のことを書いているようでいて
たとえば朝食べたものの順番を
変えるだけで
もうフィクション
飲まなかったコーヒーを
まるで飲んだかのように記すのも
りっぱなフィクション
…などと
本当のことを書いちゃったな
めずらしく
…って
もちろん
フィクション
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