Ⅰ
暮らしのなかでは
感情があって
ちゃんと感情してるんだけど
なにかことばを記そうとしてみると
感情がすっかり蒸発しちゃう
それに
固有名詞も蒸発したがる
停滞したがる
引っかかりたがる
ことばでたとえば大根を顕現させるなんてのは
けっこうな技術が要る
大根の桂剥きをしたり
擦り降ろしたりってのを
ことばから立ち上らせるのには
たいてい他のたくさんのことばが必要で
なるべくことばを削ろうっていう
分かち書きの場合には
そうそう簡単にはいかない
Ⅱ
で
しかたなく
こんなふうに
ⅢやⅣのように書き換えながら
近づこうとしてみる
なにかに
なにかに
Ⅲ
暮らしのなかでは
大根があって
ちゃんと大根してるんだけど
なにかことばを記そうとしてみると
大根がすっかり蒸発しちゃう
それに
固有名詞も蒸発したがる
停滞したがる
引っかかりたがる
Ⅳ
ことばでたとえば感情を顕現させるなんてのは
けっこうな技術が要る
感情の桂剥きをしたり
擦り降ろしたりってのを
ことばから立ち上らせるのには
たいてい他のたくさんのことばが必要で
なるべくことばを削ろうっていう
分かち書きの場合には
そうそう簡単にはいかない
Ⅴ
が
近づこうとしてみる
なにかに
なにかに
Ⅵ
なにかに
なにかに
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