駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2016年8月13日土曜日
チガヤの野
チガヤが広がる野に
ふいに出ると
特別なところに来たように
いつも感じる
白い絹毛は
こまかく風に揺れ続け
いろいろなことを
忘れてきてしまったと
忘れてきたことが
どれもいちいち
わたしを忘れていないと
思い出させられる
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