オシロイバナのいい香りを
生意気ざかりの頃には
なぜか
素直に認めなかった
歳をとるのも
いいではないか
あれもこれも
失ってしまったけれど
いいではないか
ことばを
かわしたい人たち
ニ三は
逝ってしまったけれど
生きていた頃も
おなじようだった
いっしょに
オシロイバナのあたりを
歩いたりしたわけでは
なかったではないか
いつだって
花の香りに止まりながら
彷徨うように歩いていたのは
ひとりでだった
いつだって
ひとりだった
じゃないか
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