駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2016年8月3日水曜日
金谷園
杜牧さんへ
贅沢な宴だったが
ひとたび終わってしまえば
かぐわしさも
塵となって
みな
またたく間に
消えゆく
流れる水は
いつもいつも
なめらかに
涼らかに
厳しく
無情
日も暮れよ
風も吹け
悲しみを啼け
鳥たちよ
緑珠のように
舞い落ち続ける花びらよ
この高楼から
ひらひらと
おまえたちも
身を投げ続けて
哀しみを
記憶し続けようとするのか
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