駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2016年12月8日木曜日
この心映えを
紅葉のきれいなところにも
ずいぶん足をのばし
ふんだんに色彩の中に浸っていると
贅沢にも
ばちあたりにも
紅葉のありがたみを
あまり感じなくなってしまった
そんな頃に
葉もあらかた落ちて
あれだけたっぷりあった
赤や黄色が失われてみると
豊かだった頃の色や
葉の繁りが
音のようにかたちもなく
響き続けている心になっていた
冬というのだ
この
心映えを
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