ひとりになると
わたくしは死の領域に入る
もう
ながいながい
以前から
いろいろな霊たちが
わたくしに
まことにいろいろなことを
ささやき続けるので
それを聴き続けていると
すぐに
夜は明けてしまう
死の領域から
滞りなく生還できるとは
かぎらないので
なんとか
戻ってくると
冷えきった部屋に
冷えきったわたくしを
ふいにのように
見つけるので
わたくしは戸惑ってしまう
そんな時
いま何年で
どこの国で
どんな名前で
どんな過去のストーリーを持って
演じていたのかしらと
わたくしはよく
大いそぎで
思い出し直そうとする
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