2018年3月21日水曜日

くくくく しくしくしくしく


言葉づかいはそのまま批評で
言葉づかいを批評するのもそのまま批評

マジ
ガチ
ヤバイ
などを使って書くのでない詩歌はすでに反言文一致の
おぞましいレトロ右翼詩歌と呼ばれるべきで
大政翼賛の光太郎や白秋の詩や
茂吉の歌のように
たぶん
見なされるべき

今さら
昭和60年代以降の青年中年口調をどこかに保ちつつ
あいもかわらぬアヴァンギャルド気取りで(ろくな政治思想もなしに)
詩歌(という観念、概念、夢、幻…)をフリーズさせ続けて
はい、現代詩でござい!
これまたおぞましい
レトロ懐メロ

ウケなくなってきたっぽいかナ
と感じると
すぐ
いにしえの季節感を愛でるふりに向かったり
俳句っぽく文芸的悟りを装ったり
(漱石が『門』で禅を放棄するオハナシを作ったのはなかなか慧眼)

季節感にも
喜怒哀楽にも
社会批判にも
人間論にも
言葉遊びにも
ナンセンス追求にも
もちろん
文芸界定番の懐メロのシュールレアリズム風味にも
これもやっぱり“いまさら”のビートジェネレーションの引き摺りにも
愛にも
正義にも
神にも
どれにも媚を売らず

軽く
軽く
軽く
重く
 く
 く
 く
 く

色とりどりで
超モノクロで
内容をきれいに取り除いたセピアで
たのしく
さびしく
わびしく
かなしく
しく
しく
しく
しく

くくくく 
しくしくしくしく

くくくく しくしくしくしく

形容面では要は「~く」と「~しく」
にっぽん語ってのは

なにを言っても書いても読んでも暗唱しても
評価しても賛美しても愛しても
草しても批判しても非難しても罵倒しても

ここから出たいよねェ
逸れたいよねェ

くくくく 
しくしくしくしく

くくくく しくしくしくしく



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