2018年4月1日日曜日

栗の原種のひとつルキスティア・メレケンティノを



どんな人に会うよりも
ティッシュペーパーの箱から出ている
一枚のティッシュのほうが
教えに満ちている

おだやかな色合いの陽光の夜明け
ぼくはなにかメモしたい気持ちになって
こんなふうに
書き始めているのだが…   

…やっぱり
メモする必要など
ないみたいだ

今日は昼ごろに
海が会いにやってくる

彼女にぴったりの
とっておきの軽い食事を
これから
考えるところ

琥珀のカルパッチョに
白鳳時代の
造り立ての寺の境内の空気を添え
メソポタミアの
もう失われてしまった酒に漬け込んだ
栗の原種のひとつルキスティア・メレケンティノを
ごく薄切りにして散らし
搾りたての菜の花のオイルを
皿のまわりに
点々と垂らそうと思う



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