駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2018年7月14日土曜日
あたりまえに通じて
旅先でもらったまゝの
おめざのチョコレートの小箱を開けてみると
あゝ、どの時のこころ持ちか
華やぐようだった
出会いのよろこびが立ち上った
どんな旅も
二度とくりかえされない細部の数々に綾なされて
吸い上げられていく
数億光年ののちの宇宙の
ひかりの粒のなかへ
今は
今でないあらゆる時に
あたりまえに通じて
ここは
ここでないあらゆる処に
あたりまえに通じて
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