いまも証上の修なるがゆゑに…
道元『正法眼蔵』
明るい時間でも見えない川は何本も宙を流れていて
巻き込まれたら浮き上がれなくなるかもしれない渦や澱みが
本当はある
いろいろなところに
背から脇腹に「あ、また一本、流れが……」と感じながら
わたしがぼくに沈められたあたしや俺を浚うべきは
この流れではないようだとはわかっているので
脇腹からどこか余所へ流れが続いていくに、また、任せる
ぼくをいまさらわたしが詰ったり
あたしや俺を哀れんだところでどうなるというのだろう
流れのなかに沈んでいったものの追求はやめないが( やめないから)
次第に法則のおのずからなる動きのように静かにわたしは進む
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