駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2019年7月4日木曜日
音のひときれ
わたしの耳にだけ
音のひときれが飛んできたようだった
どこから
どこへ
流れていく音か……
聞いてみても
まわりのだれにも聞こえていなかった
音楽のようでも
声のようでもない
音としか言いようのない音で
まるで
はじめて
音
というものを聞いたような
そんな
音
のひときれだった
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