この世の終わりが来たときも
わたしひとりは生き残る
やなせたかし「私はドキンちゃん」*
夕食が
また
「タモリ倶楽部」の頃に
なってしまう
その時間になると
いまも
襖や障子のむこうにいるかのように
思い出される
ひとびと
電話してみれば
あの声で
きっと
応答するかのような
ひとびと
来週は
こう言ってやろう
と
呆れながら
あるいは
苛立ちながら
…そんなこともあった
土日の
ちょっとの休息のときにも
思いのなかに
こびりついていた
顔顔顔
深夜になってしまう夕食が
いつの頃も
ときどきはあり
生活が乱れていたのでもないのに
やるべき雑事が
重なって
積み重なって
ほんとに長寿番組で
むかし流行った
いろいろな時期のほかの番組は
もう
みんな
終わってしまったが
ぼくの小さな舞台も
まだ
続いている
生きのびている
まだ
ぼくだけ
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