ながく茎が伸びて
穂を出し始めていたりすると
すぐに
ススキ!
などと思って
名前の詮索をやめてしまったりするが
ススキか
そうでないか
ぐらいはさすがにわかるから
はっきりしない気分で
秋の野歩きを続け
はっきりしない気分で帰ってきて
そうして
いくつも持っている
植物図鑑を
あれこれ出して
さっき見たものを思い出しながら
しばらく
調べ続けてみる
そうして
あゝ、あれはやっぱりダンチクだったか
とか
むしろ、アシやヨシだったか
とか
名前に近づいていくのだが
水辺でもないところに
あんなに生い茂っていたのが
アシやヨシのはずはないだろうに
それでも
やっぱりアシやヨシとしか見えないあの穂や葉は
いったい
どういうことだろうと
秋の野歩きは
あたまの中では
いつまでも続いていく
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