2020年2月24日月曜日

なんだか温かい世にじつは住んでいたか




新種のウィルスがはしゃいでいるらしいので
世間が騒がしくなっている
ぼくはひとり先に騒いでいたので
なんとなくエラそうに
ちょっと達観したふうな目で世間を見ている
ごめんね

現代社会はずいぶん冷たくなったとか
現代日本はずいぶん間接的なつきあいの世になったとか
あたりまえのように言われてきた感じだが
電車のつり革なんかウイルスがついてるぞとか
エレベーターのボタンなんかもとか
お札だって硬貨だってアブナイアブナイとか
そんなふうに見直してみると
いまだに世の中は人と人の接触の世界だというのが
あらためてよくわかって
なんだか温かい世にじつは住んでいたか
などと見直しを迫られるような気もしてきてしまう

今回のウイルスのやつだって
最新流行だっていうのに
人の喉の奥や結膜あたりにプチッと物理的に着陸しないと
こっちの細胞になど潜り込んで来れないんだから
21世紀になっているっていうのに
けっこうアナログなやり方を続けていやがるんだなと思う
古いやつだとお思いでしょうが…なんて
人の粘膜に立って挨拶を入れてきている姿も浮かんでくるようで
おめえも哀れなやつだなぁ
赤城の山も今宵かぎり…の口か
などと思いやってしまいそうになる




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