駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2020年5月28日木曜日
多くの無言の意識たちが
秋風や相逢はざるも亦よろし
高浜虚子
ふたたび虹があらわれて
雲の切れ間には
感嘆の声をあげたくなるような青空が見えると
生はここに成就した!
と思う
これ以上のことは
ほんとうに
どこにもないのだ!
と思う
生のとらえかたを間違えている群れに
これを
語りに行く必要は
ない
多くの無言の意識たちが
会いもせず
語りあいもせずに
これを分かちあっている
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