ながいながいあいだ
夜のひとだった
朝から起きて
外に勤めに出るときも
夜のひと
勤めも日中も
じぶんのものでなどない
と思っているので
夜のひと
夢は夜ひらく
ではないが
日中や世間とのつきあいが
済んだ夜にならないと
じぶんは始まらない
そう思い込んでいるのではなく
細胞がそうなっているので
夜のひと
このところ
22時頃から眠くなり
23時頃から脳が止まり出し
24時や1時には眠ってしまう
そんなやり方にしてみて
自動的に
だいたい7時から8時に起きるように
なってみると
まあ
それはそれ
それはそれ
なんだか
小学生の頃のような
その後は
人生に
なぁんにも起こらなかったような
成長とか
大人とか
社会人とか
そんな通俗テーマを軸にした
ただの夢か
他人の物語をしばらく追っていたかのような
そんなことに気づいた
スッカラカンな
気分
そういえば
中学生になったときから
ぼくの人生
つまらなくなっちゃったな
もう中学生なんだから
もう大人になっていくんだから
なんて
おだてられ
すかされ
だまされて
つまらなくなっちゃったな
「中1時代」のおまけに付いてきた
安っちい万年筆とか
初級用の英和辞典とか
そんなものの手触りにたぶらかされて
つまらなくなっちゃったな
つまらなくなってっちゃったな
ひさしぶりに
夜のひとをやめてみると
もう
詩も書かない
短歌も書かない
文章も書かない
それらは夜の玩具なので
いらないのだ
夜をやめたひとには
中学生から以降の時間を
まるごと
捨てることに決めた
永遠の子供には
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