2022年3月3日木曜日

一切だれにも向けられず

 

 

言語使用は

たとえ

無人の孤島でなされようとも

必然的に読み手を呼ぶ

ヒトがまったくいない場所であっても

言語そのものが

みずからを「読む」

 

この言語神学に到る者は少ない

 

一切だれにも向けられず

ヒトの読み手がまったく想定されず

ヒトに読まれるために言語配置が行なわれず

言語みずから

ひとり

言語使用痕跡を読む

 

意識的にこれがなされ続ける場で

はじめて

この界において

発生しはじめる波動がある





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