2022年10月19日水曜日

みじかい夢をながく見る

 

 

現実というまぼろし

現実という名のまぼろし

その

まぼろしにいつも助けられて

ぼくは

わたしは

みじかい夢を

ながく

見る

 

ひとりきり

なんて

言わない

 

さびしい

なんて

言わない

 

あの坂でいつも待っている犬は

きみの犬?

ぼくの犬?

 

いいえ、わたしのこころ

あの坂ではない

どこか

名前のわからないりっぱなビルの廊下で

捨てさせられた

こころ

 

坂の名はまぼろし

犬の名は

 

…あゝ、付けて

なかった

 

わたしのこころ

名を





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