2023年5月16日火曜日

そんな突拍子もない問いに一気に

 

 

『今夜、ロマンス劇場で』*という映画を

なんとなく

ボーッと見てしまった

 

まあ

ちょっと安手の

学生制作のような映画で

映画内で理屈のあわないようなところも

けっこうあって

どんなもんかなあ、これ

と思ったが

それでも

いいところもあって

考えさせられた

 

古い映画のヒロインが

現実世界に飛び出てくるという

大前提があって

出来上がっている話だが

飛び出てくる人物が

女優でもなければ

映画内の役柄そのものでもなく

しかし

映画の中で動いていた役柄をベースとした人物

であったところに

面白さも特色もあり

同時に

欠点もあった

 

見事さといい加減さと危うさが

ぴったりとセットになった

このヒロインの飛び出し方のおかげで

映画のスクリーンで動いている人物とは

本当はなにか?

さらには

そうした人物が観客の意識に飛び込んだ場合の

人物像のアニマとは

本当はなにか?

そんな突拍子もない問いに

一気に潜り込めた

 

だが

いちばんよかったのは

マグマ大使の実写版みたいな顔

としか

これまで思わないできた「綾瀬はるか」という女優が

本当は

相当な名女優なのではないか?

なにか奇跡的な出現を引き起こしている存在なのではないか?

と気づかされたことだった

 



 

*『今夜、ロマンス劇場で』(竹内秀樹、2018、ワーナ・ブラザーズ)






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