Oh ! les pierres précieuses qui se cachaient,
− les fleurs qui regardaient déjà.
Arthur Rimbaud «Après le Déluge »
おお! 身を隠していた宝石たちよ、
ーー すでに見つめていた花たちよ。
アルチュール・ランボー『大洪水の後で』
文字を並べはじめると
だれもが
すぐに
ひとに読まれよう
などと
思いはじめる
読まれる
読まれている
読まれるだろう
などと
並べられていく文字のかたわらで
やかましくなる
みにくくなる
まったく読まれない
けっして読まれない
そんな文字の並びのほうが
よっぽど
たぐい稀なもの
なにか
本当にとんでもないことが起こるとすれば
けっして読まれない文字が
並べられたまま
物理的な線の軌跡にさえ執着せずに
宇宙の生成のなかに
何億光年も
飲み込まれ続けていく時
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