2023年10月1日日曜日

帰家穏坐

 

 

 

禅では

悟りのイメージを

帰家穏坐*

と表現することもある

 

家に帰り

おだやかな心持ちで

座る

 

これが悟りで

なにより

まず

穏坐していない心持ちであっては

悟っているはずがない

 

家とは

真の自己のことで

そこに帰って

おだやかな心持ちになる

などと

説明されもするが

真の自己云々

などという

生臭なつけ加え説明は

不要だろう

 

家に帰り

おだやかな心持ちで

座る

 

これだけで

よい

 

真も

自己も

いらない

 

さらには

家も

いらないだろう

 

おだやかな心持ちで

座る

 

座る

ということだけ

あればよい

 

偽でも

他者でも

おだやかな心持ちで

座っていれば

よい

 

 

 

 

*帰家穏坐は「碧巌録」、「大慧録」、「嘉泰普灯録」などに見える。

 

 





0 件のコメント:

コメントを投稿