2024年2月17日土曜日

夢の話 現実の話

 

 

同窓会のようで

同窓会というわけではない

ヘンなフレンチのディナーの集いに出かけていって

別室で正装に着替えてから

会場に入ったら

もう人数がいっぱいで受け入れられません

と言われた

 

夢の話

 

高級なワインまで揃えた

豪華なディナーで

費用は一万円だけだというから

食べたほうが得ではあったが

正装したついで

行くべきレストランはいくらもあるので

すぐにその場を離れた

 

夢の話

 

出かけはしたものの

同窓会のようで

同窓会というわけではない

ヘンなフレンチのディナーの集いなので

知っているようで

たいして知らないひとばかりが集まっている

そこに混じっていく必要も

さほどはない

 

夢の話

 

おもしろいのは

別室で正装に着替える段階から

むかしの愛人のひとりと

ずっといっしょ

だったこと

彼女のほうは

白いドレスを着て

むかしより

ちょっと背が高くなっている

 

夢の話

 

じゃあ

どこに行こうか?

こんな暮れがたのはやい時間から

正装なんかして

ちょっと高いレストランをさがして

街にくり出すのなんて

すこし

うきうきするね

 

そんなことを言いながら

深く交わり過ぎたどうしとして

大きなエントランスのほうへ

長く広い廊下を歩いていきながら

思い出すのは

いつもこうだったな

ということ

 

正装したりはしなかったが

毎週のように

じゃあ

どこへ行こうか?

などと言いながら

深く交わり過ぎたどうしとして

街の雑踏のなかへ

混じり入っていった

 

場所が

ヘンなフレンチのディナーの集いのある

高級なホールではなく

渋谷のもう壊された古い東急プラザのエレベーターだったり

便利なイタリアン「ヴィヴァーチェ」が入っていた頃の

「グルメタウン味の8番街」だったり

201012月に閉鎖され

44年の歴史に幕を閉じた

道玄坂の「ヤマハミュージック東京 渋谷店」だったり

道玄坂には「中華料理 井門」があったり

ビックカメラの並びに

待ちあわせるのに便利だった神戸屋があったりした頃だった

 

現実の話



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