2017年12月3日日曜日

おゝい、寵臣の眼窩よ、ブルーに縁がふかい眼窩(

 [2000年6月作]


風に 声がないと知ったのは
)

 きのう あたらしい高原を届けられて
ほのかな味の 街のかたちのウエハースをうまく拵えて   あ
  目の玉 ひとつ 岬ちかくの墓地に置いたままにして来ちゃった と
見えないからだの寵臣の ひとりが Culinary notesに書きつけて
    眼窩にコバルトブルーのゼリーを(なんの味だったかしら、
gimlet味?
               mint julep味、だった?)
                   嵌め込んで ものの諸性質の不思議から

  すっかり響きのよくなった眼窩、頭蓋、喉頭、咽頭まで、

ふるふる、ふ、る、
ふ、るっ、ふっ、ふるふる、

    鳴って

     気(がつく、遠くからのようやくの波の打ち寄せのように、
        俄か雨のたびに一滴ずつを受け 薄められてきた
 素朴なアカシヤ蜜のような
             ひかり色 して  つく
気


       登場人物の少ない 物語 筋さえも抜かれていく 自然な進みゆきを
        心臓(透き通った金の、ひかり色の。わたくしの、は。)は
                ナカユビの先まで 行き (雪?) 渡らしました

  )ソウダ、
    ユビサキハ、雪アラシノ、タダナカ、………………(

                  短いように 見えますか、…………

    )
  声には
  風はあるのかしら、
  ながいような


  みじかいような

風景の 景の 思いが わたくしを越えて丘まで抜けたようだ。
つぶつぶといろんなものが 線や 曲線を つくっている 動きの丘ですね。
うすい色 あるかなきかの
色が
ここでも 舟にはよろしいの。
ひかり色、
もっと透いて
浮き始めるでしょ、そのころの、
Culinary notesのページ
なに書きつけるつもりかしら 寵臣
眼窩にコバルトブルーのゼリー
それ 目 として
ふるふる、 ふるっ、

ふ、るっ、ふっ、ふるふる、

 風の 目?

  目 はあるのね  そのことを書きつける 寵臣    そして いよいよ
     ほのかな味の 街のかたちのウエハース
の
お時間
            あたらしい高原が届いたのだものね


           岬ちかく(の墓地に)置き忘れられた目は


海のほうをずっと見ている
と感じる(たしかではないけれど)

   おゝい、寵臣の眼窩よ、ブルーに縁がふかい眼窩

声のない風が (きっと) 叫んだ。


いま海のおもてをいっせいに波立たせたのは
       (きっと)

           その叫び



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