気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
考え直してみれば空気と肌のほんとうの境目を
感じつくしたこともない
と凍てつく湖のほとりの明けがたに気づきランプを点ける
ランプのあかりがサッと東の空へ飛んで
地平線に燃えうつると
太陽が「ありがとう」と声をくれた
「きょうはなぜだかあかりに欠けていて
うまく夜明けを演じられるかわからないほどだった」
と言い続けてからいつもの日の出の太陽となった
空気と肌のほんとうの境目のことは曖昧なままで
だんだん強くなる日の出の陽光が地に落す陰の黒さが
「おはよう! ぼくの素材くん!」と朝の挨拶をしてきた
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