2026年6月14日日曜日

シューマン共鳴の乱れ


 

 

6月第2

つまり

68日から始まった週は

いくらか

体調の

不均衡というべきか

不調和というべきか

に煩わされた

 

体調が悪い

というのではないが

やけに元気になっている面と

霊と肉体が

あまりに一致していないような面が

重なって発現し

いつもより

一挙手一頭足に注意したほうがいい

と思って

慎重になった

 

顕著だったのは

用事で訪れたいくつかの街で

風景が

セロハンに描いた絵のように

まるで実体なく

ペラペラな感じに見えたことだ

 

小さな子を遊ばせて

公園で話している母親たちや

歩いて行く人たちや

走っていく自動車

自転車

家やマンションや商店やスーパーマーケットまで

すでに

過去となってしまっていて

もう存在していないもののように

ペラペラに見える

 

複数の場所で

同じように見えたので

自分の脳に

なにか異常が起こっているのではないか?

と疑った

 

近い経験としては

過去に何度かした引っ越し前のそれに

似ていた

 

引っ越しが決まると

それまで住んできた住居のすべてから

だんだんと存在感が失せてきて

それこそ

セロハンに描いたような

ペラペラの絵や写真のようになっていく

まだ住んでおり

引っ越しまではひと月ほどあるのに

すでに周囲の物質的なものが

存在感を減らしていっているように

見えてくる

 

そんなふうに

街のあらゆるものが

見えて

存在感が希薄になってしまって

どうにも

調節しようがなかった

 

特に

9日と10日は

これが

ひどかった

 

後で

Xを見ていて目に止まったのだが

Tonton Posture(@APosture)さんが

フランス語で

68日に起こったらしい

シューマン共鳴のひどい乱れのことを

書いていた

 

Xの自動翻訳を載せておくと

こんな感じになる

 

「地球の周波数が完全に乱れました ⚡️

 ほぼ6時間連続で、シューマン共鳴は強烈なエネルギー水準を示しましたグラフの広範囲でほぼ完全なホワイトアウト状態に達しました。

 しかし、今朝本当に際立っているのは…

 この急上昇は、数日間の比較的穏やかな活動の後に現れ、ほぼ6時間連続で高い状態を維持しました。

 エネルギーシグネチャは異常なほど密で持続的でしたただの短いピークではありませんでした。

 多くの人々が報告しています:

 • 圧迫的な頭痛

• 耳鳴り

• 落ち着かない睡眠

• 鮮明な夢

• 起床後の「不快感」

• ペットが異常なほど落ち着きなく振る舞う

 この活動の起源は依然として不明です。」

https://x.com/aposture/status/2064247342836904229?s=61&t=lkwPrXgXBXAD1q01kyDk5g

 

 

そうして

以下は原文

 

LA FRÉQUENCE DE LA TERRE VIENT DE SE DÉRÉGLER COMPLÈTEMENT ⚡️

Pendant près de 6 heures consécutives, la résonance de Schumann a affiché des niveaux d'énergie intenses — atteignant presque des conditions de blancheur totale sur de grandes sections du graphique. Mais ce qui in… La flambée est apparue après plusieurs jours d'activité relativement calme et est restée élevée pendant près de 6 heures consécutives. La signature énergétique semblait inhabituellement dense et soutenue — pas juste un pic bref. Beaucoup de gens ont signalé : • maux de tête oppressants • bourdonnements d'oreilles • sommeil agité • rêves vifs • sensation de « malaise » après le réveil • animaux de compagnie se comportant de manière inhabituellement agités L'origine de l'activité reste inconnue.

Via Michael Bradbury

 

やはりXにアップされている

Philippe Tさん(@brain stimulus)の説明によれば

シューマン共鳴とは

このようなものである

 

地球の周波数:7.83 Hz

💥これは地球の自然な周波数です。 

シューマン共鳴と呼ばれています。

あなたがストレスを感じたり、疲れたり、不安になったり、つながりを失ったりしているとき… 

それはしばしば、この周波数から切り離されているからです。

このビデオをご覧ください。

この波は数百万年にわたって地球を貫いています。 

あなたの体と脳は、文字通りこのリズムで振動するように設計されています。

1分間目を閉じてください。 

7.83 Hzを聞いてみてください。

何か変わるのを感じるでしょう。

地球は変わっていません。 

私たち自身がそれから遠ざかってしまったのです。

試してみたいですか? 

この音を5分間バックグラウンドで流して、下のコメントであなたが感じたことを教えてください。」

https://x.com/brain_stimulus/status/2065852783639851287?s=61&t=lkwPrXgXBXAD1q01kyDk5g

 

 

LA FRÉQUENCE DE LA TERRE : 7,83 Hz !

💥C’est la fréquence naturelle de la Terre. On l’appelle la Résonance de Schumann. Quand vous êtes stressé, fatigué, anxieux ou déconnecté… C’est souvent parce que vous êtes coupé de cette fréquence. Regardez cette vidéo. Cette e depuis des millions d’années. Votre corps et votre cerveau sont littéralement conçus pour vibrer à ce rythme. Fermez les yeux une minute. Écoutez 7,83 Hz. Vous allez sentir quelque chose changer. La Terre n’a pas changé. C’est nous qui nous sommes éloignés d’elle. Vous voulez tester ? Mettez ce son en fond pendant 5 minutes et dites-moi ce que vous ressentez en bas.

 

 

これらのスレッドに

次のように

書き寄せている人たちもいる

 

 理由もなく吠え始める犬たち、窓に激突して死んでしまう鳥たち、窓の前に止まるカラス、そして家に入ろうとしているキツネ… はい、今日も動物たちにとって特別な一日でしたそして私たちにとっても。」

https://x.com/sipetitedouceur/status/2064468427729719731?s=61&t=lkwPrXgXBXAD1q01kyDk5g

 

 「今朝、目が覚めたとき、いつも以上にひどく疲れていました。なぜ体が反応しないのかと自問しました。あまりにも疲れていたので、再び横にならざるを得ませんでした。」

https://x.com/marie_marti_64/status/2064282168558285201?s=61&t=lkwPrXgXBXAD1q01kyDk5g

 

 「私は眠っているのに、いつも通り疲れている。まるで眠っていないかのように。…そして全身が痛い。」

https://x.com/nounou2369/status/2064566772322164968?s=61&t=lkwPrXgXBXAD1q01kyDk5g

 

 これらを見て

どうやら

わたしの体感していたのも

シューマン共鳴の乱れから来るものだった

と思われた

 

頭痛までは起きなかったが

頭のなかで

ふだんより圧力が高まっている感じも

あった

 

しかし

風景のあのペラペラ感

存在の希薄さは

シューマン共鳴の乱れを超えた

予感

のようなものではないか?

とも

思える

 

見えていながら

すでに

目前の風景が終わってしまっている

という

あの感覚

 

大地震のような

大きな変化によって

それらが消滅した後をすでに感知し

その地点から

まだ上っ面が残って見えている風景を

ふり返って見ている

のではないか?

という

感覚

 



ふたつの異質な「我」


 

 

デカルトの『方法序説』の言葉

 

Je pense, donc je suis.*

日本語では

 

我思う、ゆえに我あり。

 

と訳され

生まれ落ちたこの世のありようや

存在のありようを考える

若者たちには

至極かっこいい響きとして捉えられるので

この言葉だけで

なにか解決したかのような思いに

とらわれたりもする

 

もっと現代風に

 

私は考える、だから私はある。

 

と訳してみても

そのあたりの事情はかわらない

 

      *

 

たぶん

訳しかたがよくないのではないか?

この言葉については

よく思う

 

この言葉は

なにひとつ解決していないとともに

解決放棄でもあり

それでいて

決定的な対世界態度表明でもあるが

そんなところは

 

我思う、ゆえに我あり。

 

という訳のかっこよさでは

みな

覆い隠されてしまう

というか

デカルト自身の書いた

 

Je pense, donc je suis.

 

ちょっと

レトリックが効き過ぎていたのだ

 

      *

 

長ったらしくなるが

 

(私において)思いや考えというものが湧き続け

流れ続けているから

私というものが存在している

ということになる

 

ぐらいに訳したほうが

たぶん

正確だろう

 

彼が記したのは

「私」の存在証明になどぜんぜんなっていなくて

意識のなかに「私は~」という思いが湧き

「私は~」という考えが浮かび続けているので

そのかぎりにおいて

「私」なるものは存在している

ということにしておこう

といった

仮の「私の存在」仮説メモに過ぎない

 

ほかのアプローチでは

どうにもこうにも

「私の存在」証明はできないとわかり

かといって

自分認識っぽいものは

事実上

意識のなかにあり続けているので

この世でいろいろなことを考えていく上で

「私」という思いだけはとにかくある

という事実確認だけはしておこう

というのが

デカルトの言葉である

 

私なるものが存在していると本当に言えるかどうか

わからないけれども

ともかくも

「私」という思いだけはある

ここから

すべてははじめるしかないだろう

 

と訳しても

いいかもしれない

 

      *

 

だから

これは

解決放棄の言葉である

 

同時に

物質的にも

実体的にも

本当にあるかどうかわからない

単なる思いとしての

「私」を

すべてのベースにしよう

という

居直っての

破れかぶれの

賭けに出た

すさまじい言葉

といえる

 

我思う、ゆえに我あり。

 

で使われた

ふたつの「我」は

じつは

意味の異なっている「我」と言える

 

「我思う」の「我」は

存在証明されていない架空された空疎な「我」で

その空疎な「我」のなかで

思いが生起している

 

そういう現象が起こっているがゆえに

「我あり」

なのだというのだが

こちらの後者の「我」は

存在していると認定された「我」であり

前者の「我」とは

質は

異なっている

 

とはいえ

後者の「我」は

内部に思いや考えが充填された「我」だ

とまでは言っていない

 

デカルトは

この点で

言い足りていない

 

ここに

デカルトのレトリックがある

とも言えるし

もし

この点における

ふたつの「我」の違いをはっきり認識しないで

この一文を書いたのなら

彼の誤りがある

とも言える

 

彼が仮に

ふたつの「我」の違いを認識した上で

書いたのならば

 

我思う、ゆえに我あり。

 

異質な「我」を

無理に

強引に

接続した

魔術的な文である

という

ことになり

人間精神に強要された

複合的要素の接続地点としての「我」

ないしは

異質要素の重層化構築物としての「我」

という条件を

暴いた短文

であるとも言える

 

そもそも

「我」のありようが

魔術的だった

という発見が

この短文を記した時

デカルトには

あったのではないか?

 

こちらの見方で考え直せば

デカルトの魔術的思考への視野が開けてくることになって

もちろん

とても面白いことになる

 

この魔術的思考は

もちろん

強度に秘教的な神学的思考である

 

同時代のパスカルが

 

Descartes inutile et incertain *

 

無益で不確実なデカルト

 

と批判した

デカルト的思考が

じつは

それほどパスカルと離れてもいなかった

と考えられそうにもなって

非常に

楽しくなってくる

 

 

 

 

 

* Discours de la méthode

**Pascal, PenséesTexte établi par Léon Brunschvicg, 78




2026年6月10日水曜日

歯みがき粉と練り歯みがき


 

 

小津安二郎の映画『お早よう』(1959)

17:56あたりで

林家の父親役を演じる笠智衆が

勤めから帰宅して

手を洗ったりした後に

「誰だ、洗面所で、歯みがき、こぼしたの?」

ちょっと詰問する調子で

子どもたちに聞く

 

https://www.youtube.com/watch?v=j0O3linOmGw

 

 

なんとなく

チューブから出した練り歯磨きを

洗面所の流しに落した光景を想像してみていたが

この映画を十回近く見直すうち

1959年頃

あるいは

映画制作時の1958年頃ならば

粉歯みがきの粉末を

洗面所の流しに落した

想像したほうがいいかもしれない

と思い直した

 

昭和の30年代や40年代ならば

喫煙家の家では

粉歯みがきのスモカを使っている家が多かった

ライオン製の粉歯みがきもあったらしい

 

もっとも

1958年頃に粉歯みがきばかりで

練り歯みがきがなかったかというと間違いで

厚生省と日本歯科医師会が主催し

ライオン歯磨(現・ライオン)が協賛した
1952
(昭和27)年の

1回「母と子のよい歯コンクール」のポスターには

「ライオン練歯磨」の絵が載っている

 

「母と子のよい歯コンクール」のポスター

 

ライオン歯磨株式会社としては

いつ頃まで粉歯みがきを中心として売り

いつ頃から練り歯みがきを売るようになったのか?

ライオン歯科衛生研究所のホームページによれば

1896(明治29)年に

「獅子印ライオン歯磨」が発売されたというが

この時は

粉歯みがきだったのだろう

 

獅子印ライオン歯磨第1号のパッケージ

 

 

一宮市の長坂歯科・矯正歯科の歯科助手の田中氏のサイト

「歯磨き粉の歴史」の説明によれば

「現在のようなチューブに入った歯磨き粉

1907年にドイツで生まれました。

日本では、明治44(1911)

初めてのチューブ入り練り歯磨き粉
小林富次郎商店の「ライオン固練りチューブ入り歯磨」が発売されました」

という記述があるので

「獅子印ライオン歯磨」が発売された後

15年後には

ライオンがチューブ入り練り歯みがきを広め始めたことになる

https://nagasaka-dental.com/2022/01/30/%E6%AD%AF%E7%A3%A8%E3%81%8D%E7%B2%89%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2/


もちろん

「ライオン固練りチューブ入り歯磨」は

金属チューブ入りだったはずで

昭和の戦後しばらくの間も

歯みがきといえば金属チューブを押したり

絞ったりして中身を出して使ったものだった

金属チューブというのは

同じところが折れ曲がり続けると破れ

そこから練り歯みがきが漏れてきたものだが

1969(昭和44)

ライオン(当時の社名は「ライオン歯磨」)が

「ホワイト&ホワイト」の充填用容器として

ラミネートチューブを開発してからは

そんな金属チューブの不便さからも解放されるようになった

ライオンが持っていた特許が1976(昭和51)に切れると

他のメーカーもラミネートチューブを使い始め

現代のラミネートチューブ全盛時代に入った

 

現在では

歯みがき関係から

石鹸やトイレタリー用品や医薬品まで手がけて

当たり前に日本社会の至るところに見られるライオン株式会社だが

もともとは小林富次郎商店という名で

この小林富次郎という創業者のことをちょっと見てみると

これがなかなか興味ぶかい

 

1852(嘉永5)年に

酒造業を営む裕福な家庭の四男として生まれ

20歳過ぎに家業の没落を経験したらしい

上京して石けん工場に入ったが

会社は不況で倒産

その後も試練に遭い続けたという

39歳にして

東京神田柳原河岸に

石けんやマッチの原料を扱う小林富次郎商店を開業し

1896(明治29)年に

歯磨き粉の製造方法を研究し

「獅子印ライオン歯磨」を発売するに至った

 

明治時代の子どもたちのむし歯罹患率は96%にも達しており

それに危機感を抱いて

口腔衛生思想の普及活動に乗り出した小林富次郎は

使命感をもって製造販売を進めたという

歯磨き粉メーカーとしては後発だったが

優れた製品品質と巧みな宣伝手法で事業を拡大させていった


   「この歯みがきを使えば歯臭を治し、むし歯を予防すること妙なり」


と新聞広告し

口腔衛生思想の普及活動を行っていったが

1915(大正4)年の商品カタログは

海外での使用も見込んで

日本語、中国語、英語の3カ国語で書かれている

「獅子印ライオン歯磨」は

中国語で「獅子牙粉」

英語では“LION BRAND DENTIFRICES”

だった


小林富次郎は「算盤の聖者」と呼ばれたが

熱心で有能な事業家であるとともに

慈善の心に溢れたクリスチャンであったという

「事業収益は社会に奉仕すべし」を事業理念として掲げ

売り上げの一部を福祉施設などの慈善団体へ寄付するべく

「慈善券付ライオン歯磨」を販売するなどし

社会奉仕活動にも力を入れたという