2026年10月24日土曜日

Django 2026

 

 

 

フランスの騒乱で襲われた

商店や

さまざまな施設の

経営者や

責任者や

従業員たちこそ

悲しけれ

 

彼らの憤怒を思いやるに

哀惜

限りなし

 

彼らのこころを思うと

昔なつかしい

マカロニウエスタンの場面の数々を

つい

どうしても

思い出してしまう

 

Django 1966 tribute

https://www.youtube.com/watch?v=Bz7VrgkgMMA

 

「荒野の一ドル銀貨 Un dollaro bucato」サウンドトラック盤 Soundtrack

https://www.youtube.com/watch?v=2Fy_xeeSYac

 

The Beauty Of A Fistful Of Dollars

https://www.youtube.com/watch?v=M9aW-_d0o48

 

The Beauty Of For A Few Dollars More

https://www.youtube.com/watch?v=XyX_z9VK-zg&t=29s

 

For a Few Dollars More • Main Theme • Ennio Morricone

https://www.youtube.com/watch?v=yyV_eb3p3Zw

 

The Good, the Bad and the Ugly Final Duel

https://www.youtube.com/watch?v=g6tR78d0cmA

 

 

襲ってきて

ものを破壊し

暴行し

略奪していったのは

どんな場合であれ

一個人

一個人だから

破壊や暴行や略奪の罪は

それら

一個人

一個人に

負わせなければ

ならない

 

個人対個人の戦いだから

復讐は

国家や社会に任せてはならない

 

襲われた者たちが

憤怒の炎の薄まるまで

遺恨の果てるまで

襲ってきた者の肉体と精神と心と魂とその家族と遺伝子の

すべてを殲滅し尽くすまで

遂げねばならない

 

デモに参加していた側も

じぶんたちのデモや主張の正当性を示したいならば

破壊や暴行や略奪をした者たちを

自力でつかまえて

ただちに粛清しなければならない

レピュビュリック広場あたりがいいではないか

彼らを公開処刑するのには

ちゃんと血を流せ

ちゃんと斬首せよ

身内の不届き者を粛清し切ってこそ

まっとうな社会変革であり

革命である

 

チェ・ゲバラでさえも

じぶんの軍隊の不届き者は

みずから銃殺したという

ナポレオンも軍規には厳しかった

略奪や無用の暴行をしたフランス兵は

しっかりと処刑した

そうしないと

敵地での民衆の抵抗を

激化させてしまうがゆえに

 

さあ

意気揚々とデモ行進を行った者たちよ

自分たちと行動を同じくし

途中から

一般市民への

破壊や暴行や略奪へと行動を進めた者たちを摘発し

ひとり残らず

公然と処刑せよ

パリじゅうの大通りに

マルセイユじゅうの大通りに

ナントやリヨンやリールじゅうの大通りに

彼ら破壊者・略奪者の生首をえんえんと並べよ

かつて古代ローマが

ケルト人の首を並べて

アッピア街道沿いを飾ったように

 

さもなければ

君らの抗議行動は

人類への犯罪に過ぎなくなる

まず

身内の不届き者らの血を多量に流すことで

フランスじゅうを洗え

 

 

 


ヒマだな、フランス人って


 

 

フランスでの

デモ

+暴動

+ゴミ箱燃やし

+自転車燃やし

+バイク燃やし

+自動車燃やし

+破壊

+火付け

+商店略奪

+市庁舎燃やし

+警察車両燃やし

などなど

についての

SNS上の記事はもちろん

Xに載せられる動画や

YouTubeに載せられる動画や

Facebookにさえ載る動画や写真さえも

事態のはじまり頃から

毎日

多量に見続けて

楽しませてもらっております

はい

 

いろいろな意見や

見解

おふざけなコメントも

やけにドまじめな考察も

なぁんでも

目に止まったものは

ぜんぶ

見ています

読んでいます

 

で

べつに

なぁんにも

言うことないかなぁ

と

思っております

 

なぁんにも

言うことないかなぁ

と

思っておるんではありんすが

でも

ちょっと

めずらしく

本音

言わせてもらっちゃうと

「ヒマだな、フランス人って」

ですかね

 

日中に街路に出て

もぞぞも寄り集まって

デモ

投石

店舗破壊

警察とのおしあいへしあい

ですか?

 

おヒマなんですね

 

ヒマじゃないと

できないよ

あれ

 

仕事

しないでいいの?

 

仕事が休みの時でも

やるべき用事

いろいろ

なくね?

 

やるべき用事が

あんま

ないかなぁって時でも

床に埃が落ちてるの気になったりしない?

トイレットペーパー

買っとこうとか

なくね?

 

窓わくの溝に入り込んだゴミとか

取り除いておこうかな

とか

思ったりしない?

 

植木鉢に雑草が増えちゃってたり

植物がなんか元気なくなっちゃったりしてて

どうしようかな

とか

ネットで調べてみているうちに

午前中が終わっちゃってたりしなくない?

 

せっかく

フランス語のなかに生まれたんだから

古典のモンテーニュとか

プルーストとか

フローベールとか

バルザックとかスタンダールとか

政治の熱い時節ならモンテスキューとか

そうそう

サルトルとか

フーコーやドゥルーズとかガタリとか

この際

ほかの「連帯」信者どもから離れて

集中して読んでおこう

とか

考えないの?

 

そんなこんなで

路上に出てるヒマなんて

なくね?

 

それに

わあ暴動だ破壊だ略奪だわあわあわあわあ

と

Xに書いたり

動画撮って編集してYouTubeに出したりするヒマなんて

なくね?

 

しかも

路上に出て出会う連中が

ダサイ黒ずくめの

モサい

たぶん臭い

連中ばっかで

そんな連中のなかで何時間も失っていくの

あほらしくね?

 

なんて

いかにもニッポンジンじみたことを言うと

「連帯の重要さがわからんのか?」

とかお叱りをうけそうだが

「連帯」の可能性を

ひょっとして

信じてるの、あんたがた?

ひょっとして学生運動世代?

団塊の世代?

ダッさ!

って

喉まで出かかってくるんだけど

そこまでは言わずとも

「連帯」信仰の死滅し尽くした未来人ニッポンジンから言わせれば

どうせ

「連帯」を信じて束の間集まって騒いでみたって

行き着く先は

分子化

原子化

分断

孤絶

空しさ

ただの大企業の歯車人生

だけだよ

 

そう

予言しておきたくなってしまう

 

ともあれ

フランス人は

まだ

「連帯」を信じてるんだ!

プラカード持って

横断幕持って

型に嵌まったシュプレヒコール叫びながら

オシッコもウンチも我慢して

(洩しているやつもいるかもね)

ズルズルと歩き続けたり

犬たちのマーキングよろしく

あちこちの壁や柱にスプレーで落書きをし

歩くのをやめたかと思うと

長い時間大人数でかたまったままタムロしたり

(ほんと、トイレの少ないフランスで

オシッコもウンチも、大丈夫かね?

洩しているやつもいるかもね)

暇つぶしのために歌でも歌おうってんで

聞いてみると

ソビエト共産党の応援歌の「カチューシャ」歌ってたりする

https://www.youtube.com/shorts/EKU3Nc_9eSc

 https://www.youtube.com/shorts/kYBenJUbu-I

 https://www.youtube.com/watch?v=3A1YmKAcltg

 https://www.youtube.com/watch?v=4D-Ch5RK4LA

 https://www.youtube.com/watch?v=XaCduDAP_hU

 https://www.youtube.com/watch?v=nl0eMOGRW8E

 

これって

奇観だよね!

スゲエ発見だよね!

絶滅危惧種発見だ!

どうりでみんな

古色蒼然たるアホに見えるわけだ

ガラパゴス諸島、ふいにヨーロッパに現われる!

いやいや

もともとあそこは

ガラパゴス諸島でした

と見たほうが

いいかな?

 

またまた

フランスのマクロン大統領が言うことが

ふるっている

現在のフランスで暴動や破壊などはまったく起こっておらず

SNSで見られる映像などは

ぜんぶAIで作られたインチキ映像だ

っていうんだが

またまた

ダイトーリョー!

冗談がうまいんだからぁ!

笑いを取ろうと思って

さてはヨシモトに入ったのかな?

https://www.youtube.com/watch?v=Ytt2CNzKVxg

https://www.youtube.com/watch?v=CxyURHSJBqY


 

 

 


2026年10月22日木曜日

雨の降らない国から来た真珠

 

 

1

 

ぼくと別れないでくれ

ぼくと別れないでくれ

ぼくと別れないでくれ

ぼくと別れないでくれ

 

と

男が

くり返し続ける

 

ほんとうに

何度も

何度も

 

ジャック・ブレルの歌

『別れないでくれ』

 

フランス語

だと

 

ヌ・ム・キット・パ

ヌ・ム・キット・パ

ヌ・ム・キット・パ

ヌ・ム・キット・パ

 

と聞こえる

 

綴りだと

 

Ne me quitte pas
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas

題名も

『ヌ・ム・キット・パ(Ne me quitte pas)』

 

 

Jacques Brel - Ne me quitte pas (Official Lyric Video)

https://www.youtube.com/watch?v=e0esAGxzP6Y

 

Jacques Brel - Ne me quitte pas

https://www.youtube.com/watch?v=oR_SZR_tmxM

 

 

 

2

 

これを

聴くのに

季節は

いつでもいい

 

けれども

深まっていく

秋の頃は

やはり

いい

 

 

 

3

 

ぼくと別れないでくれ

 

と

とりあえずは

訳したが

どう訳すのがいちばんいいか

悩む

 

日本語だと

 

捨てないでくれ

 

のほうが

ダイレクトで

わかりやすいが

この国の歌謡の歌詞の伝統は

男には

「捨てないでくれ」

とは

言わせないだろう

それは女のセリフであり

やはり

「別れないでくれ」

程度で

持ち堪えたいのが

日本歌謡のなかの男であるような

気がする

 

 

 

4

 

行かないでくれ

 

という訳も

思いつく

が

これにはどうしても

それまでいっしょにいた場所から

相手が去って行く

という

イメージが付着する

 

昭和には

そんなイメージを利用した歌謡曲が

ずいぶんあったが

場所から去って行くイメージに

強調点を置きたいわけではない

 

となると

この訳も選べない

と思う

 

それまでいた場所にいっしょに居続けるイメージや

そこから去って行くイメージなどを

はるかに超えた

決定的な別れもあるのだから

それを

場所のイメージで

いい加減に弱めてしまいたくはない

 

 

 

5

 

そんなことを

いつも

つらつら

思いながら

聴いて

みている

 

ヌ・ム・キット・パ

ヌ・ム・キット・パ

ヌ・ム・キット・パ

ヌ・ム・キット・パ

 

 

 

6

 

ただの

昔の

フランスの歌謡曲

ポップス

と思って聞き流そうとすると

ときおり

ハッとさせられる

 

Moi je t'offrirai
Des perles de pluie
Venues de pays
Où il ne pleut pas

きみに贈ろう

雨の真珠を

雨の降らない国から来た

真珠を

 

雨の降らない国から来た真珠とは

涙のことだろうが

そんなつまらない比喩の読み解きごっこよりも

「雨の降らない国から来た真珠」

という表現の創出自体がすばらしい

 

Il faut oublier             
Tout peut s'oublier
        
Qui s'enfuit déjà
           
Oublier le temps
          
Des malentendus
        
Et le temps perdu
         
A savoir comment
Oublier ces heures
Qui tuaient parfois
A coups de pourquoi
Le coeur du bonheur

このあたりも

歌いやすいように簡明に訳すのは

むずかしいが

 

忘れなきゃいけない

忘れられないものなんてないんだから。

だいたい、もう過ぎ去っているんだし。

いろいろな誤解のあった時々を忘れよう。

ああした時間をどうすれば忘れられるか考えて、

無駄に過してしまった時間も。

なぜ?なぜ?という問いで、

心の幸せをたびたび殺してしまったああした時間を。

 

と

ごたごたするのを覚悟で

込められている意味を

ちゃんと読み取ろうとしてみると

めんどうな問題を

なかなかよく表現しているものだ

と感心する

 

そうして

最後はどうだ?

 

Je ne vais plus pleurer
Je ne vais plus parler
Je me cacherai là
A te regarder
Danser et sourire
Et à t'écouter
Chanter et puis rire
Laisse-moi devenir
L'ombre de ton ombre
L'ombre de ta main
L'ombre de ton chien
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas

ぼくはもう泣かないから。

もう話さないから。

もう姿を現さないから。

そうして、きみのことを見つめ続けるから。

きみが踊るのを、微笑むのを。

きみが歌うのを、笑うのを聞き続けるから。

きみの影の影になるのを許してくれ。

きみの手の影に。

きみの犬の影に。

だから、別れないでくれ。

別れないでくれ。

別れないでくれ。

別れないでくれ。

 

 

 

7

 

フランス語での作詞において

きわめて優れた力を発揮し続けたジャック・ブレルは

ウィキペディアによれば

「日常から類まれな詩作を苦も無く生み出せる

革新的かつ創造的な芸術家」

とか

「ありふれた単語を並べただけの中に

斬新さと芳醇さをもたらす能力において

彼と比肩する者を探し出すことは難しい」

とさえ評されている

 

フランス語のシャンソンの世界や

ポップスの世界には

同じような評価をしたい作詞家がいっぱいいたので

とりたてて

ジャック・ブレルのことを

ここまで言わなくてもいいような気もするが

それでも

この稀代の作詞家にして作曲家にして

さらに

忘れがたい強い声の持ち主に

 

ヌ・ム・キット・パ

ヌ・ム・キット・パ

ヌ・ム・キット・パ

ヌ・ム・キット・パ

 

と歌われると

やはり

いつまでも忘れられない

 

ふとした時に

思い出し

 

ヌ・ム・キット・パ

ヌ・ム・キット・パ

ヌ・ム・キット・パ

ヌ・ム・キット・パ

 

と

つぶやく

 

だれにむけて

言うでもなしに

 

こんなことを

言うべき相手など

だれも

いないのに

 

ヌ・ム・キット・パ

イル・フォ・トゥブリエ

トゥ・プ・スブリエ

 

Ne me quitte pas          
Il faut oublier
             
Tout peut s'oublier
 

 

別れないでくれ。

忘れなきゃいけない。

忘れ去られないものはない。

 

と

つぶやく

 

 

 

8

 

試訳

 

NE ME QUITTE PAS(1959)     Jacques Brel


Ne me quitte pas
          
Il faut oublier
             
Tout peut s'oublier
        
Qui s'enfuit déjà
           
Oublier le temps
          
Des malentendus
        
Et le temps perdu
         
A savoir comment
Oublier ces heures
Qui tuaient parfois
A coups de pourquoi
Le coeur du bonheur
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas

ぼくと別れないでくれ。

忘れるんだ。

忘れられないものなんてないんだから。

だいたい、もう過ぎ去っているんだし。

いろいろな誤解のあった時々を忘れよう。

ああした時間をどうすれば忘れられるか考えて、

無駄に過してしまった時間も。

なぜ?なぜ?という問いで、

心の幸せをたびたび殺してしまったああした時間を。

だから、別れないでくれ。

別れないでくれ。

別れないでくれ。

別れないでくれ。


Moi je t'offrirai
Des perles de pluie
Venues de pays
Où il ne pleut pas
Je creuserai la terre
Jusqu'après ma mort
Pour couvrir ton corps
D'or et de lumière
Je ferai un domaine
Où l'amour sera roi
Où l'amour sera loi
Où tu seras reine
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas

雨の降らない国から来た涙の真珠を、

ぼくはきみに捧げよう。

きみのからだを金とひかりで覆うために、

自分が死んでも大地を掘り続けるつもりだ。

ぼくがつくりあげる土地では、

愛が王、

愛が法。

そうして、きみが女王。

だから、別れないでくれ。

別れないでくれ。

別れないでくれ。

別れないでくれ。


Ne me quitte pas
Je t'inventerai
Des mots insensés
Que tu comprendras
Je te parlerai
De ces amants là
Qui ont vu deux fois
Leurs coeurs s'embraser
Je te raconterai
L'histoire de ce roi
Mort de n'avoir pas
Pu te rencontrer
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas

別れないでくれ。

常軌を逸したことばを、

でも、きみがわかることばを、

ぼくはきみのために発明するから。

ふたたび心が燃え上がるのを経験した

恋人たちのことを、

きみに話してあげるから。

きみに会えないがために死んだ王様の話を

してあげるから。

だから、別れないでくれ。

別れないでくれ。

別れないでくれ。

別れないでくれ。


On a vu souvent
Rejaillir le feu
D'un ancien volcan
Qu'on croyait trop vieux
Il est paraît-il
Des terres brûlées
Donnant plus de blé
Qu'un meilleur avril
Et quand vient le soir
Pour qu'un ciel flamboie
Le rouge et le noir
Ne s'épousent-ils pas
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas

古すぎると思っていた火山が

噴火することだって、

よくあるじゃないか。

焼けた土地が、

最良の四月よりも

小麦を実らせることがあるそうだし。

夕方には燃え上がる空のために、

赤と黒が

まじわり合うじゃないか。

だから、別れないでくれ。

別れないでくれ。

別れないでくれ。

別れないでくれ。


Ne me quitte pas
Je ne vais plus pleurer
Je ne vais plus parler
Je me cacherai là
A te regarder
Danser et sourire
Et à t'écouter
Chanter et puis rire
Laisse-moi devenir
L'ombre de ton ombre
L'ombre de ta main
L'ombre de ton chien
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas
Ne me quitte pas

 

別れないでくれ。

ぼくはもう泣かないから。

もう話さないから。

もう姿を現さないから。

そうして、きみのことを見つめ続けるから。

きみが踊るのを、微笑むのを。

きみが歌うのを、笑うのを聞き続けるから。

きみの影の影になるのを許してくれ。

きみの手の影に。

きみの犬の影に。

だから、別れないでくれ。

別れないでくれ。

別れないでくれ。

別れないでくれ。