原因と結果のあいだには、
しばしば、長い長い間隔があることがある。
ヴァン・ダイン『グリーン家殺人事件』
プロ野球というものに
小指の先ほども興味がない
プロ野球狂いが多い日本にいて
この点
ちょっと肩身のせまい思いをさせられてきたが
だからといって
これで襲撃されるほどではないので
ただ遠い目で
ああいう娯楽の世界があって
ああいうのを楽しいと思う趣味人たちの世界があるのだなあ
とぼんやり見続けてきた
(ちなみに
プロサッカーやプロバレーボールには
さらに
さらに
いっそう
興味がない)
とはいえ
阿部慎之助という人が
読売ジャイアンツの監督だったことぐらいは
知っている
で
その阿部慎之助さんに
降って湧いたような今回の事件である
プロ野球に興味のない
部外者の目から経緯を見れば
しょうがない娘だなあ
で
終わる
自分と妹のケンカを
当然ながらに止めようとしてくる父に牙を剥いて
あげくのはてに
胸ぐらを掴まれて押されたとか
それって
あたりまえの家庭教育ではないか?
と古い人間は思う
家庭での暴力やら虐待にはもちろん大反対だが
家のなかでケンカをしている娘たちを父が叱るのは
人間としてあたりまえの行為であり
社会的義務である
放っておくほうがどうかしているだろう
(ちなみに
わたしは幼少時に親から虐待を受け続け
ヒステリーの母親から首にネクタイを巻かれて締められるのを日常とし
さらにはたびたび
包丁を首に突きつけられて切られそうになった
そういう行為を見せつけることで
母親は酒乱の父親に抵抗しようとし
わたしを道連れにした心中狂言を年に何度か演じるのが常だった
被害者だったそういうわたしとしても
家のなかで子どもたちがぎゃあぎゃあケンカしている場合には
やはり叱って止めるのが親の常識だ
ぐらいには思う
この発言は
家庭内虐待常時経験者としては
じつに
重いのだよ)
部外者から見れば
しょうがない娘だなあ
で
終わるには
終わるのだが
(みんな忙しいので
阿部慎之助家の今後のことや
事件の真相などは
正直
どうでもいい…)
ニュアンスを汲まずに警察に通報した児童相談所も
しょうがない連中だなあ
と思うし
暴力を目の前でふるってもいないのに
現行犯逮捕した警察も
しょうがない連中だなあ
と思う
娘が
父からの暴力はありませんでした
とわざわざ手紙を書いて公開しているというのに
「暴力」をふるった!
という字句をブロック体にしてヒラヒラさせ
「暴力をどう思いますか?」
などと
巷の父親連中にインタヴューするマスコミ連中も
しょうがない連中だなあ
と思う
しょうがない連中が何重にか重なっての
今回の
降って湧いたような
阿部慎之助事件
であった
と思う
こりゃあ
カルマだな
前世の業
ってやつだな
こういう降って湧いた系事件については
こう思うことにして済ますようにしているのだが
前世まで遡らずとも
阿部慎之助さんの場合
もうちょっと近いところの行いが
今回
娘の深層意識に祟った
と言えそうな
気もする
この人には
グラドルとの度重なる密会事件があった
2012年には『週刊ポスト』が
元グラビアアイドルで女優の小泉麻耶との密会・不倫疑惑
なるものを報じていた
球団側は
「友人の一人を交えて食事をしただけ」と釈明したが
実質的な不倫関係
として
けっこう騒がれた
2014年には『週刊文春』が
小泉麻耶とのホテルでの密会を
写真付きで報じた
スキャンダルがくり返されたことで
「巨人軍の4番・正捕手」のイメージは
かなり汚された
といわれた
子供たちがまだ幼かったため
夫人は耐えて
離婚には至らず
その後の阿部慎之助は
「よきパパ」として振る舞うよう努力して
夫婦関係を再構築した
かに
見えた
小泉麻耶との密会・不倫があった頃
長女は4歳や6歳だったので
母親の振舞いや思いを感知しなかったはずはなかろうし
言葉でもなにごとか
母親からは聞かされたにちがいない
ほんのちょっとの引き金で
長女の心の奥底のわだかまりが暴発した
と言えなくはない
18歳の長女は
児童相談所に
父親の名前も自宅の住所もすべて明かしているのだ
どうして
夫人が夫と娘たちのあいだを取りなさなかったのだろう?
駆けつけた警察に
もうちょっと夫人が説明してもよかったのではないか?
という疑問にも
ある程度
ヒントが得られるだろう
こりゃあ
カルマだな
前世の
……ではなく
今生の
業
ってやつだな
と
今回は
呟いておきたくなる