2024年9月17日火曜日

おはよう!ぼくの素材くん!

 


 

考え直してみれば空気と肌のほんとうの境目を

感じつくしたこともない

と凍てつく湖のほとりの明けがたに気づきランプを点ける

 

ランプのあかりがサッと東の空へ飛んで

地平線に燃えうつると

太陽が「ありがとう」と声をくれた

 

「きょうはなぜだかあかりに欠けていて

うまく夜明けを演じられるかわからないほどだった」

と言い続けてからいつもの日の出の太陽となった

 

空気と肌のほんとうの境目のことは曖昧なままで

だんだん強くなる日の出の陽光が地に落す陰の黒さが

「おはよう! ぼくの素材くん!」と朝の挨拶をしてきた






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