2026年2月17日火曜日

街の美しい時間を


 

 

 

街の美しい時間を

…と

鉛筆で

小さなメモ帳に記して逝った天使が

あゝ

戻ってくる

浅い

夏の水際 

 

脱いだままの靴の片方を

拾い忘れて

寝てしまった子を

背負ったまま

来てしまった死海の

ほとりは

思いのほか

明るくて

心地よくて

死

という言葉の印象を

深いところから

変えねばならなくなった

 

天使も街を

夢

見る

 

あなたも

ね?

 

わざわざ買わない花が

きっと

あらかじめ届けられてしまっている

家へ

まずは

寝てしまった子を

運び

逝ってしまった天使に

拾い忘れた

脱いだままの靴の片方は

任せて

 

……そうだ

ちょっと

香りのいい草のサラダでも

食べていこうか

大通りから

すこし入った

桃色の小さな料理屋さんで

 

もたれない

軽いデザートがあれば

それも

つけ加えて

出してもらって

 

 

 



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