(テキストに留まっている者がいる
(死ね
(text
( ext
(文体などない
(文の体ならいい
(フミのからだ
(アヤのからだ
(注意しろ
(テキストは宦官の館
フミさん抱きます アヤさん抱きます ふたりいっしょに抱きます
(フミのからだ
(アヤのからだ
はじまっていないところからいつも
捲ると都市
はじまっていない都市、
捲ると
(ときどき、口笛)
(故意に性的表現を出すことはない)
(ふいに天皇を愛してしまう)
(にっぽんじんデスモノ)
(デスモノ)
待っていない都市だとさ(…寺山さん?…来てるの?)
ここで「個人」を出すと堕す (たんにつまらなくなるということさ)
(ビートが落ちるってことね)
で「個
《で「個」》だったらいい? (いい)
( ext
( エクスト
ふいに生まれちゃったわけだ
[神話の省略]
生まれちゃった
生まれちゃった、と、エクスト
生まれちゃった、と、《で「個」》
賛歌があってもいいところだぞと「生まれちゃった」が言う
野は接収の母
父は偽印までつんぼ桟敷して窈窕なのに
まだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだ
後ろ暗い
ああ後ろ暗い
ああああ後ろ暗い「生まれちゃった」
たんに臆病者の集まりだった戦後日本が沈没していこうとしているなどと言ってもつまらない統辞法しか表出されないから言わなくなるわけでだからこその現代詩たちの展開があったわけだが雨が
つんつん降るそばから凍る
三本指の掌したエクストたちの幼児が集まって
共産党せんべいをはやくも食べ始めている
「みんなで」
「みんなで」
」みんなで「
」みんなで「
」「
」「
」「
おお民主党
かか自民党
きき社民党
くく公明党
けけ共和党
ここ保守党
ささ労働党
雨後 田子 仏楽 両三度 党派性ばかり
マンゴ 労路 DCブランド 権利放棄書類
かな?
だよ?
んん?
んふ?
んな?
エクストは物語を逃れようとする
さっそくはやくもたちまちなんでまたはじめから
エクストは物語だけが言語にとって最も容易なからだだとわかっていない
そんなところが純なエクスト
そういうのは愛されるね
そういうのは愛されるのよ
エクストの骨格からクトスエが生まれる
エクストは男性を負っていないので
クトスエも女性を負っていない
異なった極であるわけでもなく
神話の通俗な構造にエクストとクトスエは陥らない
祈りもない
エクストとクトスエが聖なる曖昧性を保つようになどという祈りはない
荒野をここで出したりしたら未来は言葉配列者を侮蔑するだろう
二〇〇九年がここにいる
二〇〇九年にいるのではない
二〇〇九年という思いがここにいる
二〇〇九年が言う、わたしはいる
わたしはここにいる
わたしはエクストとクトスエの誕生するのを見たと
いかにも安らかに容易な生誕であったと
語れ二〇〇九年
おまえの最後の言葉を語れ
最後の言葉?
そんなものはなくいつも俺は森と言いはじめる
森といい
川といったり
いわなかったり
つまりは森も川も形式的なはじまりの合図
種火の点火
だれでも知っていることば
だれでも思い描きやすいことば
そこから語りはじめるのは楽しいからだ
始めるときに俺はだれでもいい俺になる
だれでもない俺を求めるのは児戯
だれでもいい俺からものごとは始めるほかない
はじまりとはだれでもいい俺のはじまり
最後の言葉なんて関係ない
そんなところにはたぶんたどり着かない
(テキストに留まっている者がいる
(死ね
(text
( ext
(文体などない
(文の体ならいい
(フミのからだ
(アヤのからだ
(注意しろ
(テキストは宦官の館
だれが語ったのか
開始丸括弧だけをつけて語ったのはだれ?
わからないが真実はぶっきらぼうに
すでに語られてしまっている
エクストとクトスエには語らせないでいいのか
俺は二〇〇九年
俺のなかにふたりがいるわけではない
重なりが起こっただけ
重なりではなかったかもしれない
俺はわからない
ほかの語り方のほうがいいのか?
しかしどう語る?
助詞や助動詞をくねくね
ねちゃねちゃさせる一九八〇年以後生まれの糞どものようにか
助詞と助動詞使用を極力控えていくこと
日本語は文末の助詞と助動詞から
いつも古びていく
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