十七の結婚

結婚をきめた

きみと

まだ十七のぼくら

森をせり下りた川ぞいに

海に行こう

長いながい旅

途中で舟があるかな

ぼくは漕ぐ

どんな遠くまでも

きみを乗せ

かたち定まらぬ

あかるさのほうへ

結婚をきめた

きみと

親にも友にも

だれにもいわない

結婚

ふかくふかく

隠すために

他のだれかと恋しあい

結婚さえして

世の中の目など

逸らす

結婚をきめた

きみと

知られたくはない

だれにも

見えるものは

すべて偽り

見せるものは

すべて偽り

きみを乗せ

かたち定まらぬ

あかるさのほうへ

ぼくは漕ぐ

長いながい旅

海に行こう

森をせり下りた川ぞいに

まだ十七のぼくら

ふかくふかく

隠すために