八月十三日
鏡花漱石荷風八雲と展墓かな
夕方は鮨喰ひに出る生身魂
八月十四日
汗拭いつつ見残して稲の花
芭蕉葉も汚れてをれば雨も良し
をみなへし政治談議は人にさせ
原爆忌塩麹漬けの胡瓜食む
吟醸も濁りも揃へ大文字
八月十五日
懐かしき軒先となり岐阜提灯
盆の月生きて見てゐる不思議さよ
朝顔の見飽かぬ青や朝散歩
ひきもきらず蝉の来て啼く小庭持つ
終戦の日や忘却も人の性
井戸水を汲む楽しさよ西瓜来る
夜顔の誰かに似たる誰ならむ
ブルーハワイ色なき風の吹かぬ夜に
盆の道吉野家マクド突つ切つて
スーパーの入口俄かに草の市
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