2012年8月30日木曜日

この暑い日こそ



立秋もとうに過ぎたのに
茹だるように暑い日

遠く過ぎ去った晩夏
別れてしまった人たちや
逝ってしまった人たちと
こんな日を過ごした
何日も
何日も
来る日も
来る日も

いつまで続くのかと
うんざりしながら
どこかへ逃げだしてしまいたいと
捨てばちにさえなりながら

いまは知っている
本当にすべては
遠く
遠く
過ぎ去ってしまうのだと
いつのまにか
終わっていってしまい
無辺の宇宙の
どこにいてさえ
二度と戻ってこないのだと

いつまで続くのかと
うんざりしながら
どこかへ逃げだしてしまいたいと
捨てばちにさえなりながら
過ごしたあの日々
あれが
あれだけが
わたくしの内実なのだと

立秋もとうに過ぎたのに
茹だるように暑い日

この暑い日も
わたくし

この暑い日こそ
わたくし



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