駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2012年9月1日土曜日
八月句 (六)
八月十九日
猫じやらし折り取ることもなくなりて
明け方はみんみん蝉が歌ひ出し
秋立つや心太すゝと食べぬまゝ
カンナの緋暑き日はやゝ避けてゆく
鈴虫や新酒来るまで鳴いてゐよ
新豆腐鼠小僧次郎吉忌
八月二十日
聞き厭かぬ蝉の林よ昼の酒
静かなる堂の残暑を坐るかな
烏啼く頃に激しよひぐらしも
秋暑し何杯も飲む高山茶
奉燈会予約通りに晩餐も
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