2012年10月25日木曜日

77777



ありふれた布が77777と崩れ
日時計に爽やかな甲虫が屈伸。るき子に久しぶりに
会ったから?、入金が増したのは
水田に満々と水は張り
全天すっかり映し取って
弾けるほど紺碧の世界、とはいえ視覚効果だけに震えて
なにか悟ったつもりにやはりなってしまう
世代か?

77777
銀杏の高木の枝に垂れて
古いあの恋が停止した秒刻が本当に焼け始める
真っ赤なロリポップが
みずから解れてれろれろと土に塗れ
ようするに距離か
距離か、嘘が地肌になった人…
考え直せば疎林

木の窓辺に枠を握って
そこを軸にして
中心にして
遠く窓外を見たり
枠を見つめ直したり
したいが木の窓辺がもうない
窓枠がみなナイフの刃の
新世紀
歎いている暇はすでになく
ナイフの刃の上に
手のひらを
じっとり押し開いていく
深い傷の
さかしまの谷を
世界の
軸とすべく


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