駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2013年3月21日木曜日
大きな石
どうしてだろう
それまでの世の習いに馴染めず
うまれつきの感性に導かれるまま
損に損をかさねて創り続ける人びとが
次の時代の土台となるのは
どうしてだろう
安定した生活を続け
物品の享受に精神を費やし続けた
時代を代表するしあわせな人びとが
次の時代に忘れ去られるのは
まるで巨大な報復のように
時代はかわる
大きな墓標や記念碑があっても
大きな石だねえと人は言い
大きな人だねえとは言わない
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