ポストに入っていた
近所の塾の広告チラシ
もちろん
ろくに見もせずに
捨てようかな、とつまみながら
目に入ったのは
成績アップ実例
よくあるような
ごたいそうな宣伝かと思ったら
ちょっと違う
○○小2年生Sさん 国語のまとめテスト100点
○○第一小2年生Kくん 算数のまとめテスト100点
○○○小5年生Sさん 算数・国語の単元テスト100点
○○○○5年生Mくん 算数の図形の面積まとめ100点
○○小6年生Kくん 算数・国語の単元まとめ100点
○○小4年生Tさん 算数の単元テスト100点
○○小6年Sさん 算数の場合の数&比例テスト100点
○○学園5年Rくん 算数の割合テスト100点
なんとも地味な実例だなあ
中学生の部にしても
ひかえめな成果
ずいぶん地味なこつこつ感
○○中3年Nさん 英語48点アップ!
○○○中2年Sくん 英語20点&数学21点アップ!
○○○○2年Tさん 英語10点&数学23点アップ!
○○中2年Tさん 英語29点&数学19点アップ!
○○○○3年Aくん 英語23点&数学20点アップ!
○○中1年Kさん 数学20点アップ!
学校のふつうのテストで
数学19点アップとか
英語10点アップとか
それはそれで
ヨカッタネ
だけど
こんなちっちゃなアップを
生徒募集のチラシに載せてくるなんて
なんだか
ほのぼのした塾
こんなところに通って
10点アップしたとか
4点下がっちゃったとか
次には20点アップ挑戦だネとか
そんな数年を過ごすのも
子供時代には
いいかもしれない
点数感覚はそのぐらいに留めて
春さきなど
土筆とりに日を暮らし
桜の散る下に
すこし肌寒さを感じながら
ボーッとしたり
不得意なままの科目の時間を
ひやひやしながら
どうにかやり過ごしたり
そうして
青葉むんむんと
繁茂していく
五月
六月
また一年のさかりへと
からだごと
こころごと
あっちに引っかかり
こっちにぶつかりして
どうにかこうにか
なんとか
かんとか
流されていくのも
いいかもしれない
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