起こったことをたどり直す記述なら
詩とはいえない
起こったことに喜怒哀楽を添わせる記述同様に
風景
ことに自然の
さまざまなすがた
それらに
視線をふいに転じたからといって
詩とはいえない
それだから
〈わたしはまた舟で行く
などと
いかさまに
記して
(舟などないのに
(どこにもいかず
(せいぜい歩きに出る程度なのに
いやがおうにも
達しようとするのか
説明のない
ところへ
子供じみたこと…
かといって
今のところに留まり続けるのも
地べたの虫じみたこと…
こうして
また
両方向へと一気に道は消える
死のうか、ふたたび…
たゞ
目を開きなおす
ためだけに
とうに捨てた子供時代がよみがえる
彷徨の青春の頃が舞いもどってくる
たとえばわたしが
花
という
…で?
…そして?
終わりも
未完も
いまわしい
少なくとも通俗きわまり
ひりひりと痛い
終わりかた
終わらせかた
既知のものは捨てて
行く=行かぬして
最後のところを支えていたバランスも
わずかな平穏も
統御の身振りも
手放してしまおう
ラフォルグ!
ラフォルグ!
〈何かもっとべつな主題を、
〈もっと危険で高級なものを見つけなければならない。
〈われわれが住んでいるこのありのままの世界で
〈わたしはもっと危険なものを作ることにしよう。
ラフォルグ!
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