2013年7月7日日曜日

お中元のお福分け





はやめに帰宅してみたら
宅急便の不在届
家人あてだが
仕事関係の
斯界の大物からの届けもの
配達員に電話したら
めずらしくうまく運び
すぐに再配達してくれた

すぐに開けてみると
なんと
数十個の柿の葉寿司の詰めあわせと
ハワイのクッキー詰めあわせ
添え書きには
他から貰ったものを「お福分けに」と

それはいいとしても
柿の葉寿司なんぞ
消費期限は今夜8時
柿の葉寿司は
冷蔵庫には入れるなというが
それでも暑い日には
クール便が必要ではないのか
普通便で来たものだから
けっこう温まっている
たまたまはやめに帰宅したものの
遅い帰りのはずだった今日
明日以降に受け取ることだって
あり得たはず

ハワイのクッキーのほうは
消費期限はまだ大丈夫だろうが
チョコをかけているものもあって
もちろん個包装のなかで
べとっと溶けている

柿の葉寿司は
ちょっと日が過ぎたとしても
まあ食べられるのは
わかっているが
それにしても
歴然と賞味期限が短いこんなものを
人からべつの人へ
はい、
お中元の「お福分け」ですと
贈るかね…

いちどや
二度ではない
エライ人たちに
ほんとに多い
こういう手
贈られたほうは
ちゃんと
新しいものを買って
ご丁寧にお礼しないといけない
きっとそれも
またべつの人へと
「お福分け」されるのだろう
どことなく
文化人類学的ではある

ほんとうは鰻屋に寄って
土用も近いものだから
じっくりと
ひとりで鰻重を食べてこようと
思ったんだが
荷物が重かったので
まずは家に帰ってみようかと
思った結果がこのありさま

よかったんだか
悪かったんだか
鰻重でなく
柿の葉寿司を
ぱくぱく食べている
夕飯まで
まだまだ間のある
中途半端な時間帯に
やはり
急がなければいけない気になって
柿の葉寿司をつまんでいる

これがしかし
悪くはないんだ
奈良の五條の《たなか》のもので
うまいんだな
けっこう
奈良や吉野に旅すると
店によって
いろいろと味が違うものだから
あっちでちょっと
こっちでちょっと
そんなふうに
柿の葉寿司を喰いくらべする
五條の《たなか》のは
塩味が強すぎなくていい
鯛から鯖
鯖から鮭
また鯛へと
喰いつないで
そろそろ
また
茶を淹れ直したくなってきた…








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