だれにも読まれないはずのものを書き続けていると
しずかにおだやかに
どこまでもふつうの人として
ふつうの人ということとして
はっきりと
狂気の域に入っていることに気づく
言葉がコミュニケーションのためのものだとは聞き飽きたし
かといってディスコミュニケーションの最たるものだ
などという言説にもウンザリしている
言葉は情念だから
冷たいメスの先っぽでちゅんちゅん素材に触れるような
学者さんみたいな使い方じゃ
ダメなんだ
つまらないんだ
ふと目に止まったキレイな娘の
後
ついて行っちゃおうかな
などと思う
いいえ、ヘンタイさんじゃないですから
付いて
ではなくて
憑いて
姿もかたちも見えなければ
なにをしても
いいのさ
憑いて
いく
あの子にも
あなたにも
言葉って
そういうもの
ほんと
除霊の呪文が
必要よ
憑いて
いく
憑いて
やる
あなたにも
祓えるかしら
もう
憑いちゃった
わよ
言葉って
そういうもの
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